(その6)「上には上がある」という話
昔々、あるところに弓の名人がいました。実力は百発百中で、的をはずすことはほとんどありません。名人は自慢して言いました。
『世の中にオレより上手な弓の使い手はいないのだ』
ある時、いつものように弓を放っていると、見ていた一人の油売りがつぶやきました。
『な〜んだ。がんばってうまくなっただけさ。たいしたことはない』
それを聞いた名人は激怒しました。
『オレの弓にケチをつけるとはどういうつもりだ。訳を申せ。事と次第によってはただではおかんぞ!』
昔々、あるところに弓の名人がいました。実力は百発百中で、的をはずすことはほとんどありません。名人は自慢して言いました。
『世の中にオレより上手な弓の使い手はいないのだ』
ある時、いつものように弓を放っていると、見ていた一人の油売りがつぶやきました。
『な〜んだ。がんばってうまくなっただけさ。たいしたことはない』
それを聞いた名人は激怒しました。
『オレの弓にケチをつけるとはどういうつもりだ。訳を申せ。事と次第によってはただではおかんぞ!』
なぜか…?
「よく言われることに慣れた者は少しばかり悪く言われただけで腹を立ててしまうようになる(これは決して望ましくない) 逆に悪く言われ続けた者はひがんでしまって、よいことをしなくなる(これも望ましくない)」
そもそも…
いまパソコンに向かってこのブログを見ようとしているあなた。
そう“あなた”のことですよ!
あなたは決して後ろを振り返ってはいけません。この画面から目をそらしてはいけません。いま、あなたの後ろには恐ろしいゾンビがいます。あなたが振り返ったその瞬間、あなたに襲いかかろうとしています。いまから私がクイズを出します。それに正解するとゾンビは消えるでしょう。
今から1100年ほど昔、「秋立つ日よめる」ということで、藤原敏行朝臣は歌を作りました。古今集、秋の部の冒頭です。
【秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる】
「う~む、うまい!」 名歌と言われているのも納得できます。この歌を踏まえて約850年後、蕪村が詠みました。
【昔、中国に尾生という、人と約束したらどんなことがあっても絶対に守る、という正直者がいました。あるとき尾生は恋人と橋の下で逢う約束を交わしましたが、いつまで待っても恋人はやってきません。そのうちに、満ち潮になり川はどんどん増水してきます。膝までつかり、胸までつかり、首まで水につかっても尾生は待ち続けました。でも、恋人は来ません。…あくる日、町の人が川を見ると、尾生は橋脚の柱に抱きついておぼれ死んでいました(史記より、意訳)】
【あるとき、二人の男が羊の番をしていたところ、羊に逃げられてしまった。主人が怒って事情を聞くと、ひとりは「本を読むのに夢中になっていた」とこたえ、もうひとりは「サイコロ遊びに夢中になっていた」とこたえた。たしかに二人のやっていたことには違いがある。しかし、理由はどうであれ、羊を逃がしてしまった過失に変わりはない(荘子・駢拇篇)】
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なかなか考えさせられる話です。ミスしたときに、だれしも言い訳をしますが、あくまでも言い訳にすぎないということです。転じて、何事も本当の目標を見失ってはいけないというたとえでしょうね。
で、このブログの目標は何にしようか?…
ま、いいや。とりあえず書き綴ってみます。
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