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2011年10月 3日 (月曜日)

(その37)『はつこいや とうろによする かおとかお』

 恋の句の中では、この句が一番好きです。

 

 【初恋や灯籠によする顔と顔】(炭太祇)

 「初恋や」 といきなり鑑賞者がドキッとするような五文字をもってきて、どういう展開になるのかと思わせておき、「灯籠によする顔と顔」 と流れるような言葉が続きます。二人の心が、相手を見つめる恋心が、せつないくらいに伝わってきます。この言い回し。表現力。参ったなぁ って感じです。季語は灯籠で秋です。たぶん作者はお盆に詠んだのでしょうが、現代的にはそこまで考えなくてもいいと思います。ちなみに、灯籠は語呂をそろえるためにも「とうろ」と読んだほうがいいですし、現にそう読むみたいです。

 炭太祇(たん たいぎ)は、江戸時代中期の俳人で、京都島原の遊郭で遊びたおしていたとも言われています。蕪村の友達(先輩)で、有名な「春風馬堤曲」の最後に

 君見ずや古人太祇が句

  【薮入の寝るやひとりの親の側】

 の句が引用されています。蕪村も太祇さんの句が好きだったのでしょうね。

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