(その50)「秋の京大寄席」に感激!
6年前のことです。たまたま京都大学の学園祭(11月祭)に行くことがあり、吉田キャンパス内をうろうろしていたところ、落語研究会の学生さんに声をかけられました。
「落語会やってます。時間があればお越しください」
「こんなおじさんでもいいの?」
「どうぞどうぞ、ぜひ見て行ってください」
お笑いは嫌いではないし、気楽な気持ちで会場の教室に行ってみました。そうしたら、お客さんの姿は全くなく、われわれ(2人)が来たので、ようやく始めるという状態でした。「まさか!」とは思ったものの、いまさら帰るわけにもいかず、わずか3、4人の客(その後、2人ほどお客さんが増えた)を前に落語会が始まりました。約1時間、芸は決して悪くなかったのです。紙切りの方に切ってもらったわれわれの干支の酉と午は今も残しています。ただ、あまりに閑散とした客席に、見てるわれわれも辛かったですが、演じてる学生さんはもっと辛かったと思います。それ以来、数か月に一度、欠かさずに落語会の案内が届くようになります。数えたことはありませんが、おそらく20通近くになると思います。その熱心さにはずっと感心していましたが、再訪する機会に恵まれることなく、今日まで過ぎました。
で、今日、6年ぶりに京大の落語会に行って、私は驚きました…。
6年前の印象とは全然違うのです。まず、会場に詰めかけたお客さんの数。百人近く来ていたと思います。そして、演じられる落語・漫才のすばらしさ! もちろん、当時の学生さんは卒業しているのでしょうが、なかにはプロ顔負けの見事な話術の方もおられて、感激しました。午後1時から始まって、終演(お開き)が5時過ぎ。4時間以上、飽きることなく楽しめました。
(会場内の写真、熱演の様子を撮りたかったのですが、遠慮しました。思い出に外の看板だけ撮影させていただきました)
学生さんのことゆえ、途中で言葉に詰まり、聴衆がはらはらする場面もありましたが、なにしろあれだけのお客さんをほとんど帰らせなかった技量はすばらしいです。このブログが京大落語研究会のみなさんの眼にとまるようなことはないと思いますが、本当に感動したおじさんがいたということをお伝えしておきたいと思います。何といってもこの6年間、はがきや封書を送ってこられた京大落語研究会の熱心さに感謝します。
素敵な話芸、思い出に残る落語会でした。みなさんの努力に敬意を表します。ありがとうございました。
陰ながら応援しています。
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