(その93)霜葉紅於二月花
自宅近くの某所にすばらしい紅葉を発見しました。
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【山行(さんこう)】杜牧(とぼく)
遠上寒山石径斜(とおくかんざんにのぼればせっけいななめなり)
白雲生処有人家(はくうんしょうずるところじんかあり)
停車坐愛楓林晩(くるまをとどめてそぞろにあいすふうりんのくれ)
霜葉紅於二月花(そうようはじげつのはなよりもくれないなり)
この杜牧の詩、流れるような調子が好きです。特に「そぞろにあいすふうりんのくれ」という言い回しがいいですね。「坐」と書いて「そぞろ」と読ませるところなんか最高です。また「二月」はじげつと読んだほうがいいと、私は思います。写真の紅葉は、神社仏閣などの有名なところではなく、ごく普通の公園の一角です。狭い範囲でしたがあまりにもきれいだったので、杜牧の詩にならい、立ち止まってひとときそぞろに鑑賞してしまいました(笑)
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