« 「全国都道府県対抗女子駅伝」西京極競技場にて。 | トップページ | 西院春日神社のご利益さん »

2012年1月16日 (月曜日)

音を知る=知音

知音と書いて「ちいん」と読みます。

手元の字引(新明解国語辞典)によると『(心の底から理解しあった)親友。(広義では知人をさす)』とあります。これは中国の春秋時代(ざっと2500年前)の故事からきています。

ーーーーーーーーーー

あるところに伯牙(はくが)という琴を弾くのがとても上手な人がいました。その友達に鍾子期(しょうしき)がいました。二人は大の親友です。伯牙が高い山を思いつつ琴を奏でると鍾子期は、

その曲、いいねぇ。泰山のような高くて険しい山を想像させるよ。すばらしい!』 

と言ってくれます。また、滔々と流れる水を表現しようとすると鍾子期は、

いい曲だなぁ。広々とした大河をイメージしたけど、あってるかい! 素敵だねぇ

と言ってくれます。鍾子期は伯牙の弾く琴の音を、そのイメージどおりに言い当てる最高の聴き手でした。ところが、鍾子期は病気にかかって死んでしまいます。あれだけ琴を弾くのが好きで上手だった伯牙は、愛用の琴の弦を絶ち切って壊してしまい、二度と弾くことはありませんでした。鍾子期に聴いてもらえなければ、もはや琴を弾く意味がなかったのです。それくらい鍾子期の存在は大きいものでした。

ーーーーーーーーーー

この話を伯牙絶絃(はくがぜつげん)といいます。そしてこの話から無二の親友音を知る人知音(ちいん)という熟語が生まれます。ちなみにを「オン」と読むのが呉音で、「イン」と読むのが漢音だそうです。

そういえば、陰陽師安倍晴明の友人ともされる源博雅(みなもとのひろまさ)は、またの名を博雅の三位(はくがのさんみ)といい、管弦の名手だったといいます。逢坂山の蝉丸のもとに3年間通い続けて琵琶の秘曲「啄木」「流泉」を伝授された話が今昔物語集にあります。これは「伯牙」「博雅」の「はくが」つながりで、同じような楽器にまつわる話が創作されたのかもしれませんね。とにかく日本人は語呂合わせ(ダジャレ)が好きですから。

さて、この記事を最後まで読んでいただいた方は、私にとって知音かな? (笑)

【142】

« 「全国都道府県対抗女子駅伝」西京極競技場にて。 | トップページ | 西院春日神社のご利益さん »

古典より」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 音を知る=知音:

« 「全国都道府県対抗女子駅伝」西京極競技場にて。 | トップページ | 西院春日神社のご利益さん »