おめでたい話(虚子の句)
この春、友人の御子息が結婚されるとのことで、何か寿ぐ言葉はないかな? と探したところ、高浜虚子の句がみつかりました。
『七種に更に嫁菜を加へけり』
(ななくさにさらによめなをくわえけり)
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結婚祝いとして当意即妙のいい句だと思い、勝手に解釈してみました。
【この春子供が結婚する家族を七草にたとえ、今年からはさらに嫁さんが加わって、ますますにぎやかに繁栄していくであろうことを寿いだ句。「七」に一足して「八」、末広がりの意味もあるのだろう。まことにめでたいこと限りない…】
この句、手元の虚子句集(岩波文庫)には虚子64歳、昭和12年の作で、前書きに「結婚祝」とあります。また、虚子の名句(教養文庫、清崎敏郎編著)には、「川崎利吉息結婚」と前書きがあります。川崎利吉(川崎九淵)という人は、虚子と同じ四国松山の出身で虚子とは小学校の同級生、長じて能楽太鼓の名手となり、昭和30年に能楽界初の人間国宝になった方だそうです。
嫁菜は、キク科の多年草(野菊の一種とも)で夏から秋にかけて花を咲かせるそうです。若菜は食用にもなり、万葉集のころから歌われています。俳句の世界では春の季語です。ただしこの句では七種で新年の句となるのだと思います。
「ご結婚おめでとうございます」
【150】
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