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2012年2月17日 (金曜日)

三種類の「うらむ」を区別してみた。

「うらむ(うらみ)」には三つの漢字があてられています。

怨む、②恨む、③憾む

です。違いはどこにあるのでしょうか? 考えてみました。

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(1)まず、手元の辞書を引いてみます。

怨む…にくく思う。あだ・かたきと思う。悲しむ。悲しみ憂える。

恨む…にくいやつだと思う。くやむ。くやしい。残念に思う。思い悩む。

憾む…にくらしく思う。残念に思う。物足りなく思う。残りおしい

いずれも「にくい」が共通ですが、太線の部分に差があります。

(2)次に熟語を考えてみます。怨恨・憾怨・憾恨など「うらむ」を重ねた熟語もあり、ややこしくなるので除きました。普段なじみの深いものを挙げてみます。

①…怨念(うらみの思い)、怨嗟(抑えきれない恨み)

②…遺恨(いつまでも忘れられない恨み)、痛恨(非常に残念に思うこと)、多情多恨(物事に感じやすく、心に悩みが絶えない様子)

③…遺憾(十分な結果が得られず、心残りがする様子。気の毒)

(3)パソコンの変換時に出る標準辞書によると 怨む→憎悪恨む→不満憾む→残念 とあります。三つとも常用漢字ですが、読みに「うらむ」があてられているのは『』だけです。

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以上の点から私なりに区別してみると、

怨む→「憎悪」、あだ・かたきと思うほどにくい。にくしみが抑えきれない。

恨む→「不満」、くやしい思いをしてにくい。(一般的にはこの字を使う)

憾む→「残念」、惜しい気がしてにくい。物足りなく心残り。

となりました。うらみの程度を強弱であらわせば、①怨む>②恨む>③憾む です。

(参考:新明解国語辞典・新明解漢和辞典)

※筆者は国語に精通しているわけではありません。この記事は参考程度に読んでください。

【174】

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