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2012年2月19日 (日曜日)

「雍正帝」(宮崎市定著)を読んで

中国史の大家である宮崎市定先生の著作には、素人にも興味深く、かつ読みやすいものが多くあります。

そんな中、今回 『雍正帝 中国の独裁皇帝』(中公文庫) を読む機会を得ました。

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清朝五代皇帝雍正帝の伝記を、父の四代康熙帝の跡継ぎ問題から説きおこし、一代記として述べるとともに、独特の独裁政治の手法に関して詳細に説明しています。

この本、序文ともいうべき著者のはしがきにこうあります。

もしも読者がこの書によって、いかにも中国に起りそうなことばかり書いてあるという感じを受取ったなら、私の意図は全然失敗に終ったといってよい。…」

なんという自信でしょうか! 私などは、「よし、そこまで言うのだったらちょっとアラ探しをしてやるぞ!」 と思ったくらいです(笑) しかし、読んでみて驚きの連続でした。雍正帝の理想とした皇帝像とは? 独裁政治とは? さらに、人間とは? 欲望とは? までも考えさせられました。それは、清朝の歴史や雍正帝の名前すら知らなくても、ひとつの読み物として十分に楽しめるものとなっています。

著者のもくろみは十分に成功したといえるでしょう。

宮崎先生は論語の新解釈でも知られています。宮崎先生の著作は文庫本になっているような一般向けのものであれば、どれもおもしろく、知識欲をくすぐります。おススメです。

【176】

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