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2012年5月20日 (日曜日)

第89回 春の京大寄席

京大落語研究会恒例の「春の京大寄席」を鑑賞してきました。

2681(開演前の客席)

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3月の「さよなら寄席」以来、約2カ月ぶりの京大寄席です。常連のファンも多いとみえ、客席には50人以上のお客さんが詰めかけていました。学生落語日本一の道楽亭海人さんが3月に卒業され、後輩のみなさんの出来栄えが心配でした。学生落語など素人と、プロの落語家との違いは、口調が早口になりがちなのと、笑いのタイミングの取り方、いわゆる「間」の取り方がまずいことです。思えば、道楽亭海人さんはそのへんが絶妙で、聞いているほうも肩が凝らないというか、客席を自然な笑いに導いておられたと思います。

今回、私の目を引いたのは、楠木亭北風(北風と書いてあなじと読むのだそうです)さんの「いらち俥」と、楠木亭遊人(遊人と書いてゆうとと読むのだそうです)さんの「花筏」です。いずれも甲乙つけがたい話術で、お客さんの心をつかんでおられました。聞くところによると、北風さんは遊人さんの1年後輩にもかかわらず前部長で、遊人さんが今年の後任部長ということです。普通では考えられない、後輩から先輩への部長交代劇には内紛でもあったのでしょうか? 開会前の口上ではそのへんのところをうまく笑いでごまかしておられました。まぁ、東京では落語協会と落語芸術協会の二組織があって仲が悪いそうですから、京大落語研究会に内輪もめがあってもおかしくないでしょう。お互いのライバル意識が、お二人の芸と京大落語研究会の発展につながることを望みます。

2684(仲入りの客席)
もう一人、印象に残ったのが葵家おにぎりさんの「今日の料理」です。おにぎりさんの芸は、「とにかく落語が好きやねん。一生懸命しゃべるし、聞いて~』という感じで、情熱いっぱいの熱演です。ただ、途中で詰まったりして、いささかハラハラするというか、肩が凝るというか…でも、いい味出てました。おにぎりさんのような芸風、好きだなぁ(笑)

今年の新入部員6名のみなさんが小咄&大喜利に登場しました。たぶん初舞台? 着物の着こなしに初々しさが感じられ、きっと緊張感の中での高座だったと思います。にもかかわらず、そつなくこなされたのはさすがに京大落語研究会。人材と稽古の環境には事欠かないようです。

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京大寄席は何度か行ってますが、レベルはとても高いと思います。ときどき、京都の他大学の落語会にも行くことがありますが、「やっぱり京大は上手や」と思います。部員のみなさんが礼儀正しいのも好印象です。きっと、日々楽しく活動されているのでしょう。

こんなおじさんですが、今回も楽しませていただきました。ありがとうございました。京都大学というすばらしい環境で、落語を通じて成長していくみなさんを応援しています。

【267】

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