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2012年5月 2日 (水曜日)

三文が霞見にけり遠眼鏡(一茶)

今回は、一茶の句を鑑賞してみます。

三文が霞見にけり遠眼鏡(さんもんが かすみみにけり とおめがね)

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意訳:三文出して、遠眼鏡(望遠鏡)をのぞいてみたけど、霞を見るばかりで満足に景色も見られなかったよ。

白日登湯台白昼、湯島の台地に登って)」 との前書きがあります。遠眼鏡は、江戸時代の初期(1600年代初め)に日本にもたらされました。この句は寛政2年(1790年)の作で、まだまだ珍しいものだったのでしょう。当時、湯島天神のある台地から、江戸市中の景色がよく見えたものと思われます。三文という金額、今でいえば百円前後らしいですが、現代の観光地の双眼鏡もだいたい1~2分で百円ですから、似たようなものですね。三文出したのに、焦点が合ってなかったのか、遠眼鏡自体の性能がよくなかったのか、はっきり見えなくてがっかりした一茶の気持ちが伝わります。

この句、いろんなことが想像できます。

遠眼鏡には行列ができていたのかな?」 

遠眼鏡は固定式? お客さんは台の上に乗るのかな?

一回どのくらいの時間見られたのだろう?

遠眼鏡屋は、儲かる仕事だったのかな?

三文にこだわるなんて、一茶もケチだな

などです。

ゴールデンウイークまっただ中のこの季節、遠眼鏡という江戸時代のレジャーに思いを馳せてみました。二百数十年前の江戸庶民の生活ってどんなものだったのかなぁ。

【249】

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