そのくらいにあらざれば、そのまつりごとをはからず(論語)
子曰、不在其位、不謀其政(泰伯第八・14)
『子曰く、その位にあらざれば、その政を謀らず』
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意訳:
孔子(先生)がおっしゃった。
「責任のある地位にいなければ、政治のことを議論してはいけない」
これは論語の中でも、格言として引用されることが多い章です。センテンスが短くて覚えやすいからでしょうか。
最近思うのですが、人間年をとると、家族のやってることに口をはさむことが多くなります。
「俺は波乱万丈の人生を歩んできた。数限りない経験を積んできた。だから間違ったことは言わない」
「ちょっと待ってよ。おじいちゃんは関係ないでしょう。もうリタイヤしてるんだから」
「いや、亀の甲より年の功というだろう。とりあえずおじいちゃんの話を聞け!」
「余計なお世話です」
聞かされる家族のほうはたまったものではないのです。目に見えて気を悪くしているのがわかります。
「そのくらいにあらざれば、そのまつりごとをはからず」
「まつりごと」とは政治だけでなく、家庭のさまざまな場面に応用できそうです。
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