勝相撲&負相撲の句。
夕方、大相撲中継を見ていて、相撲を詠んだ俳句を思い出しました。
東、白雄 【甲斐なしやうしろ見らるゝ負角力】(かいなしやうしろみらるるまけずもう)
西、几菫 【やはらかに人わけゆくや勝角力】(やわらかにひとわけゆくやかちずもう)
ーーーーーーーーーー
まるで東西対決のような二句で、意訳する必要がないほどわかりやすいです。東方の白雄(しらお)は信州上田の人。蕪村とともに天明俳句中興の五傑に数えられています。「うしろ見らるゝ」に表現の妙を感じます。そそくさと歩く姿に視線を浴びる負相撲です。西方の几菫(きとう)は京都の人。蕪村一門で、蕪村のあと夜半亭三世を継いだ人物です。上五の「やはらかに」がよく効いています。花道を悠然と引き揚げていく姿がいかにも勝相撲です。
両句とも、まさにその通りの光景を目の当たりにしますが、句の出来としてはいかがでしょうか? テレビを見ながら句合わせを試みました。
う~ん、両者がっぷり四つに組んだものの、几菫のほうがやや地力に勝っている感じです。この一番は、詠まれた句の軍配どおり、
●白雄 【甲斐なしやうしろ見らるゝ負角力】
○几菫 【やはらかに人わけゆくや勝角力】
かな?(笑)
【387】
« 「万葉の人びと」(犬養孝著)を読んで | トップページ | 梨食ふと目鼻片づけこの乙女(加藤楸邨) »
「 勝手に鑑賞「古今の詩歌」」カテゴリの記事
- 夏風邪はなかなか老に重かりき(虚子)(2014.05.21)
- 後夜聞仏法僧鳥(空海)(2014.05.20)
- 夏といへばまづ心にやかけつはた(毛吹草)(2014.05.19)
- 絵師も此匂ひはいかでかきつばた(良徳)(2014.05.18)
- 神山やおほたの沢の杜若ふかきたのみは色にみゆらむ(藤原俊成)(2014.05.17)

コメント