釘抜地蔵(石像寺)
千本今出川を上ったところにある釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)におまいりしてきました。

このお寺は、正式名称を石像寺(しゃくぞうじ)といいます。なぜ釘抜地蔵と呼ばれるようになったのでしょうか…?
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昔むかし、今から1200年ほど前のことです。
このお寺は弘法大師によって開かれました。弘法大師は石の像を作って衆生の苦しみを抜こうとされ、その像を苦抜地蔵(くぬきじぞう)と名付けられました。
時代は変わって室町時代(約450年前)に、このお寺の近所に『紀伊国屋道林(きのくにや どうりん)』という大商人が住んでいました。あるとき、道林は突然、原因不明の両手の痛みに襲われます。多くの治療を試みたものの一向に良くなる気配がありません。彼は『苦抜き地蔵』に願をかけ、両手の痛みの回復を祈願しました。すると、満願の夜、夢の中にお地蔵さんが現れました。
「…お前は、前世に人の恨みをかったために、その呪いがかかって八寸釘を両手に打たれていたのだ。私が仏の力をもって、昔の恨みを抜き取ってやったぞ。これを見よ!」
そういうと、お地蔵さんは彼に2本の釘を示されました。翌朝、道林が目覚めると、不思議なことに両手の痛みは引いていました。慌てて石像寺へ駆けつけてみると、血の付いた2本の八寸釘がお地蔵さんの前に置いてありました。
「お地蔵様が八寸釘を抜いてくださったのに違いない!」
と、うわさがうわさを呼びます。そして、これ以降「苦抜地蔵」から「釘抜地蔵」と言われるようになり、多くの人から「人生の苦しみを取り除いてくれるお地蔵さん」として信仰されているのです。(参考:京都市案内看板等)
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くぬき→くぎぬきへの変化、おもしろいですね(笑) お寺としてはこじんまりしていて、境内も決して広くはありません。千本通りから入って、まず眼に付くのは、あちらこちらにある大きな『釘抜き』です。

釘抜きといっても、バール(テコ)型ではなく、えんま釘抜きというタイプです。閻魔さまが舌を抜くのに使うことからえんま釘抜きと呼ぶのだそうです。聞けば、毎月24日には縁日があるとのこと。おしるこがふるまわれるとのことでした。

絶えまなく辺りにただよう線香の煙と香り、さらに願をかけて“お百度”を踏んでいる人がいるなど、何か別世界の感じを与えています。
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