閑話休題。
【閑話休題】(かんわきゅうだい)について考えてみます。
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閑話休題と書いて、本によってはいろんな読みを振ってあります。思いつくままに挙げてみても、
①【閑話休題】・それはさておき
②【閑話休題】・あだしごとはさておき
③【閑話休題】・話を戻して
④【閑話休題】・それはともかく
⑤【閑話休題】・それはそうと
⑥【閑話休題】・ところで
⑦【閑話休題】・話は変わって
⑧【閑話休題】・余談ですが
などです。
閑話休題を辞書(新明解国語辞典)で引くと
【閑話休題】横道にそれた話を本筋に戻す、という意を表す語。(接続詞「さて」のように、文の初めに置いて使う)
とあります。閑話(無駄話)+休題(話題を休む)=無駄話を休むということです。つまり閑話休題までの文章が無駄話であって、閑話休題の後の文章は、本筋に戻さなければなりません。①~③は「話を戻す」という意味があり、それなりに適切な使い方ですが、⑥~⑧に至っては、「これから話題が横道にそれる」意味になってしまい、誤用になります。(④・⑤は話の展開によってビミョーです)
しかし、どうしてこうも閑話休題にいろんな読みをあてるのでしょうか。そのまま『かんわきゅうだい』でいいと思いますけど。
【376】
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