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2012年10月26日 (金曜日)

鬼すだく露のやどりやのちの月(蕪村)

蕪村の句

鬼すだく露のやどりやのちの月(おにすだくつゆのやどりやのちのつき)

を鑑賞します。

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意訳:人家まばらな西の京。露の降りた野中の宿に鬼どもが集まっている。空にはきれいな月が浮かんでいる。そういえば今宵は後の月。鬼は何をしているのか、怪しげな雰囲気がただよう…。

この句には『十三夜、西の京を過ぎて』という前書きがあります。西の京というのは平安京の右京のことで、低湿地のため長く開発が遅れていました。作者は人家まばらな西の京を通り過ぎようとしています。野中の宿に、なにやらごそごそと動く気配がします。もしや鬼が集まっている! 空を見上げればきれいな月です。そうか、今宵は十三夜だ。西の京で鬼が騒ぐ! という、蕪村独特の怪異・幻想の句と思われます。

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さて、陰暦八月十五日の仲秋の名月(芋名月)を鑑賞したら、同じく陰暦九月十三日の後の月(栗名月・豆名月)も見ておかないと「片見月」と言って縁起が悪いのだそうです。

残念ながら、今年の仲秋は京都では曇り空のため、月見らしい月見ができませんでした。当ブログでは、好天だった前々日(9/28)に、大覚寺にてお月見を済ませました。天気予報によると、後の月にあたる10/27も曇り空のようです。なので、一足早く、前日に後の月見を済ませることにします。

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何この写真は? ピンホール(針穴)?…いや、スマホで撮った後の月の前の月です。蕪村の句にあわせて、一応西の京(正確には西ノ京円町付近)で撮影しています。自宅に帰って家人に見せたら「あんた、この写真をブログに載せるの? やめたほうがええのとちゃう」と言われました。風流を解さない鬼がすだくのは、どうも我が宿のようです。

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