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2012年10月20日 (土曜日)

秋寒し藤太が鏑ひゞく時(蕪村)

先日、滋賀県の浜大津に行く機会があり、琵琶湖の向こうに、近江富士とも呼ばれる三上山(みかみやま)を遠望しました。三上山にはその昔、俵藤太(たわらのとうた=藤原秀郷)が大ムカデを退治したという伝説があります。

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写真に収めつつ、蕪村の句が頭に浮かびます。

三井の山上より三上山を望みて
秋寒し藤太が鏑ひゞく時(あきさむしとうたがかぶらひびくとき)

意訳:(近江三井寺の山上より、かつて俵藤太が大ムカデを退治したという三上山を遠望して)あの山をムカデは七巻き半巻いていたという。琵琶湖をはさんだここからでも見えたことだろう。大勢の見物人があったに違いない。秋寒の中、ブルブル震えながら、俵藤太がひょうと放つ鏑矢の音が響くのを、見物人は今か今かと待っていたのだろうか。

ーーーーー

「あの山にムカデが巻きついていたって? ホントに?」

「それがなんと、7巻半巻いてた、っちゅうことや。グルグルグルとな。それを俵藤太さんは、矢にツバをつけて射殺さはったんや。なんでも、ムカデは人間の唾液に弱いらしい」

「ウッソー! そんなわけないでしょう。そもそも、そんな大きなムカデがいるわけないって。7巻き半なんてありえない!」

「いやいや、それがな。7巻き半やから8巻き(鉢巻)よりちょっと短かった、ということや」

「なにそれ…」

というのは、落語のネタです(笑)

ーーーーー

三上山は、近くからだけでなく琵琶湖をはさんだ遠景でも十分目立ちます。現代でも、三上山と言えば俵藤太のムカデ退治に話題が及びます。そのくらい見事な円錐形をしています。標高は432mで里山クラスですが、まさに近江富士と呼ぶにふさわしい山容です。

一句は、俵藤太の伝説を聞いた蕪村が、いろんなことに想像を及ぼして詠んだ句ですから、われわれもいろんな解釈をしてよさそうです。現に、私が三上山を見たのは三井の山上ではなく、京阪電車浜大津駅陸橋の上です。古人の作品を、現代の視点から勝手に解釈できることも、古典鑑賞の醍醐味のひとつですね。

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