「かけことば」と「なぞかけ」
ある人が、かけことば(掛け言葉・掛詞)を教えてほしいというので、昔聞いた小話をいくつか言ってみました。
「まず、人を呼ぶ時計の話は知ってるかな? これがすごく怖いんだ。人を呼ぶ時計が…人を呼ぶ時計が…」
『こっちこっちって言うんでしょ』
「そしたら、人に因縁をつけるおもちゃの話は知ってるかな? 人に因縁をつけるおもちゃが…、人に因縁をつけるおもちゃが…」
『ヨーヨーってね。おもしろくもなんともないよ』
「そうか。両方とも知ってたみたいだね。ならば、人を追いやるやけど(火傷)の話。これは知らないでしょ。おじさんのオリジナルだからね。人を追いやるやけどが…人を追いやるやけどが…」
『あっちあっち。そんなの見え見えだ』
「じゃ、これで最後、ネタ切れだわ。驚く温泉の話は知ってる? 驚く温泉が…驚く温泉が…」
『え? 驚く温泉? 驚く温泉? 驚く温泉? わからない。驚く温泉ってなに?』
「ありまー。 ハハハハ、どう、まいったかな。日本語って奥が深いね」
すると、彼は、ムッとした表情で言いました。
『それって、有馬温泉のこと? じゃなくて、聞きたかったかけことばは、○○と掛けて、××と解く、その心は、ってやつ。ダジャレじゃないのよ。どうやら聞く相手を間違ったみたいだわ。くだらない』
「なんという言い草。それはね。かけことばの中でも、なぞかけ(謎掛け)って言うんだよ」
ーーーーー
というわけで、それならそれで、初めから言ってくれればよかったのです。そもそも、人に聞く前に、自分で調べればいいと思いませんか。せっかく教えてあげてるのに。ねぇ(苦笑)
【410】
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