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2012年10月23日 (火曜日)

植ゑし時花待ちどほにありし菊移ろふ秋にあはむとや見し(大江千里)

京都府立植物園で開催されている菊花展を見に行きました。

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写真は10月21日(日)のものです。見ごろの花もいくつかありましたが、全体にまだ早いかな、という印象でした。

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ほとんどつぼみ状態です。聞けば11月2日(金)に鑑賞会があり、そのころ見ごろを迎えるとのことでした。

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古今集より大江千里の歌を鑑賞してみます。

植ゑし時花待ちどほにありし菊移ろふ秋にあはむとや見し(古今集271)

(うえしときはなまちどおにありしきくうつろうあきにあわんとやみし)

意訳:植えたとき、花の咲くのが待ち遠しかった菊。季節は移ろい、花のしおれてしまう秋に会うと思っていただろうか。思いもしなかったよ。

普通この歌は、菊のしぼむのを惜しみ、時の流れの早さを嘆いている意に取られています。植えたときには早く咲いてほしいと願うのが人情です。しかし季節の移り変わりは早く、いつのまにか盛りは過ぎ、大きく開いた花もしぼんでゆきます。またこの歌は、菊の花を女性にたとえて、若かりしころの美貌が、年月とともに衰えていく姿を詠んだとも解釈できます。なんとなく、そんな寓意を感じさせます。

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↑ちょうど「花待ち遠」という言い方がぴったりでした。歌の前半部分そのままで、いずれ枯れてしまうのは悲しいですが、とりあえず早く開いて、見事な大輪の花を見せてもらいたいものです。京都府立植物園の菊花展は、11月15日までです。

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満開のころ、もう一度訪ねてみましょうか。

【423】

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