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2012年11月12日 (月曜日)

宿建徳江(孟浩然)

孟浩然の五言絶句「建徳江に宿す」を鑑賞します。

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移舟泊煙渚(ふねをうつしてえんしょにはくす)

日暮客愁新(にちぼかくしゅうあらたなり)

野曠天低樹(のひろくしててんはきにたれ)

江清月近人(こうきよくしてつきはひとにちかし)

(意訳)

舟を移して、霧深い渚(みぎわ)に泊まった。日は暮れて旅の愁いが身に沁みる。野は広く、空は樹々の上に垂れ、江は澄んで月はすぐ間近くにある。

※建徳江=浙江省の川の名前。烟渚=川霧のたちこめる水際。客愁=旅愁。

孟浩然(689ー740)は、盛唐の詩人。自然を詠むのが得意です。この詩は三句、四句目の対句がすばらしいです。特に「月は人に近し」がいいですねぇ。解説本によると、月が人に近いと詠むことによって、逆に遠い故郷を暗示しているのだとか。そこまで思いをめぐらさずとも、単純に風景を想像するだけですぐれた詩であることがわかります。

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舟を移して煙渚に泊す

日暮客愁新たなり

野曠くして天は樹に低れ

江清くして月は人に近し

【443】

 

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