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2012年11月16日 (金曜日)

御火焚や霜うつくしき京の町(蕪村)

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京都の11月の恒例行事「御火焚祭」、今年はゑびす神社に行ってみました。あわせて蕪村の句を鑑賞します。

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まずは、本殿にて神職や氏子さんたちによる神事が行われました。おごそかな雰囲気の中、舞の奉納などがありました。

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次に、境内の一角にて御火焚です。参拝者が名前と年齢を書いた「片木(へぎ)」を、順次焼いていきます。燃えやすくするためでしょうか。片木はとても薄い木片になっていました。炎が勢いよく上がります。

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燃え終わるころ、みかんが焼かれます。

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焼きみかんは、参拝者に配られます。これを食べると風邪をひかないとのこと。ありがたく頂戴し、持ち帰って食べます。

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さらに、本殿前で湯神楽奉納です。神楽というだけあり、かなり激しい動きの神事です。みなさん神妙に見守ります。

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最後に、参拝者にお神酒がふるまわれました。どろっとしたにごり酒で、かなり強そうです。無病息災を願って、一口でいただきました。

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というわけで、蕪村の句を鑑賞します。

御火焚や霜うつくしき京の町】(おほたきやしもうつくしききょうのまち)

意訳:無病息災を願う霜月の御火焚祭。寒さを増して霜が降りた京の町に、燃え盛る赤い炎と白い霜の対比が美しい。

ゑびす神社の説明書きによると、御火焚祭は『延喜式の窯(かまど)の祭のそれより昔、鞴(ふいご)の祭から起因する』ものだそうです。『無病息災・家運隆昌・交通安全を祈願』するとありました。御火焚と書いて「おひたき」とも「おほたき」とも読みます。岩波文庫の蕪村句集には、この句の前書きとして、「御火焚(おほたき)といふ題にて」とあります。御火焚のい炎と寒中のい霜。句作の意図はこの対比にあるようです。もちろん蕪村のころの御火焚祭は陰暦の霜月です。現代の11月とは気候が違います。この時期に京の町に霜が降りることはまずありません。この日の京の町は小春日和の好天でした。

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ゑびす神社といえば、お正月の商売繁盛「十日ゑびす」が有名ですが、ほかにも様々な年中行事があります。御火焚祭はそのひとつです。

ご利益がありますように。

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