秋は紅葉眼にはれよ霧はれよ(白雄)
若干眼圧が高いので、毎月一度眼科に通っています。緑内障予備軍というやつです。
今月の眼圧は19、20でした。一時は30くらいあったのを考えれば、最近は安定しています。正常値は10~20とのことで、上限ぎりぎりですが一応OKです(ただし正常眼圧緑内障も多いそうです) 今月はOCTの検査も受けました。
(↑こちらのほうも、問題ないとのことで一安心です)
さて、今回は、江戸中期の人で、蕪村らとともに天明中興の俳人のひとりに数えられる、加舎白雄(かやしらお)の句を鑑賞します。
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【秋は紅葉眼にはれよ霧はれよ】(あきはもみじまなこにはれよきりはれよ)
この句には「伏亀が眼病を」という前書きがあります。伏亀とは白雄の門人だそうです。私自身の勉強不足もあり句の背景はよくわかりませんが、眼を病んでいたのでしょう。察するところ白内障のようです。 「まなこにはれよ、きりはれよ」とは、うまく言ったものです。なんともいえない不思議な余情があります。白濁して見えにくくなっている門人の眼がよくなるよう、おまじないをかけているのですね。白雄には数千人の門人があったとも言われますが、門人に対する心配りが知られます。
現代医学では、眼病は早期に治療を開始すれば、かなりの確率で失明は回避できるそうです。秋は紅葉。色あざやかな紅葉が見られなくなるのは、悲しいことです。眼は大事にしたいものです。
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