2013北野天満宮初詣。
2013年1月2日。北野天満宮におまいりしました。
三が日まっただ中。少しでも混雑を避ようと、到着したのは午後4時でした。それでも境内は大混雑です。毎月25日の天神さんと比べて若者&家族連れの参拝が多く、さすが受験シーズンです。
楼門の上には大きな絵馬が飾り付けられていました。干支によって毎年違うとのこと。今年はヘビがとぐろを巻いた絵馬でした。
本殿前にやってきました。いつもと違って中央に行列ができていません。あれ? と思ってよく見ると…
鈴振りのひもが取り払われていました。どうりで行列がないはずです。参拝は左右に別れて行います。鈴を鳴らさないのはどことなしにさびしい感じもしますが、この人出では鈴振りだけで今出川通まで数百メートルの行列ができそうです。やむを得ない措置だと思われます。
ただし、本殿裏にまわってみたところ人の姿はなく閑散としています。
実は、本殿の裏にも菅公(菅原道真)の祖先の天穂日命(あめのほひのみこと)、おじいさんの菅原清公(すがわらのきよきみ)、お父さんの菅原是善(すがわらのこれよし)が「御后三柱」として祀られています。北野天満宮の公式ホームページによると、なぜ拝殿の裏側にも御神座を持つのかは、北野天満宮の七不思議のひとつだそうです。その昔、天満宮の参拝は、この「裏の社」を含めて礼拝するのを常としたそうです。受験生のみなさん、本殿の参拝を済ませたらぜひ裏側へまわってみてください。菅公のご先祖様のご利益が増して、もしかしたらライバルに一歩先んじるかもしれませんよ。
同じく北野天満宮の七不思議には、中門を出たところの大黒さんの鼻?に乗った石を財布に入れておくとお金に困らない、というのがあります。こちらも知らない方が多いようで、チャレンジャーは少な目でした。興味のある方はぜひお試しあれ。(結構傾斜が急で乗りにくいです。平たい小石を乗せるのがコツ。)
↑おかげさまで、2013年のわが家のチャレンジは見事成功しました(笑)
↑境内では書き初めが行われていました。さすが学問の神様だけあって、大にぎわいです。
↑天満宮といえば「牛」。境内何ヵ所かの「なで牛」さんにも入れ替わり立ち替わり参拝客の手が伸びています。
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さて、楼門にある菅公の御歌です。季節によって掲出歌が変わります。北野天満宮へおまいりするたびに、毎回違う歌を鑑賞するのを楽しみにしています。
【美しや紅の色なる梅の花あこが顔にもつけたくぞある】
(うつくしやべにのいろなるむめのはなあこがかおにもつけたくぞある)
意訳:美しいなぁ、紅色をした梅の花は。ボクの顔にもつけてみたいものだよ。
菅公が五歳のときに初めて詠んだ歌だといわれています。たわいない歌ですが、それにしても五歳の子供が詠んだとはとても思えません。菅公は十一歳で漢詩を詠んだともされていて、その頭のよさ、早熟さを示すものとして、よく引き合いに出される歌です。
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ところで、北野天満宮には三が日で約五十万人が参拝に訪れるといいます。混雑感はどの程度かというと…、
北野天満宮前バス停。バス待ちの長蛇の列です。数十メートルありました。
また、北野天満宮には参拝者用の駐車場があることはありますが、駐車台数が少なく、こちらも長蛇の車列ができていました。お正月は規制があり、今出川通は西側からしか入れません。聞くところによると北野白梅町の交差点から、駐車場に入るまでの区間約500メートルを2時間かかった方もあるようです。われわれの乗った市バスも渋滞に巻き込まれ、西大路大将軍付近から北野天満宮前まで、バス停にして2つ、普段なら5~6分のところ、今回は30分程度かかりました。
私自身もあらためて驚きましたが、お正月のこの期間は市バス・車ともに大混雑です。もちろん時間帯や天候にもよるのでしょうが、少なくとも三が日の日中に京都市外から北野天満宮におまいりするのであれば、阪急電車の四条大宮または西院から嵐電に乗り換えて、白梅町から徒歩で行くのが、最も早くてストレスが少ないコースかもしれませんね。
なにはともあれ、ご利益がありますように…(ふぅ)
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