三椀の雑煮かゆるや長者ぶり(蕪村)
蕪村の歳旦吟、
【三椀の雑煮かゆるや長者ぶり】(さんわんのぞうにかゆるやちょうじゃぶり)
を鑑賞します。
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普通に意訳すれば
「今年の正月は、元旦から雑煮を三杯おかわりした。まさに長者の気分だ。めでたい、めでたい」
ということですが、少し想像力をたくましくすれば、
「今年は元旦から、家族三人がそれぞれ雑煮をおかわりした。仲睦まじいこういう暮らしこそが長者ぶりなのだ」
とも解釈できます。大きく想像力を広げれば、
「今年の正月は重ねる椀、それも三重のお椀でそれぞれ雑煮を食すことができた。名実ともに長者ぶりだ」
というふうに読めなくもありません。
この句は、蕪村句集「春之部」の巻頭三句目にあります。ことほど左様に「三」という数字はおめでたいという、編者几董の演出がおもしろいです。
※「かゆる」とは、「換える」の意とされています。
↑わが家のお雑煮。実情そのままの「貧者ぶり」(笑)
【495】
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