「鴨川」・「蕪村」・「ソフィーの世界」
おだやかな日和に恵まれた冬のある日のこと、たまには散歩してみようと、鴨川沿いを四条~三条まで歩きました。
鴨川沿いは絶好の散歩道です。ましてこの好天気。一句詠みたいところですが、私にはまったくその才能はありません。せめてこういう場面を詠んだいい句はないかな? と調べたら蕪村の句が見つかりました。
【冬河や此辺用のないところ】(ふゆかわやこのへんようのないところ)
蕪村にしては何の作意も感じられない殺風景な句ですが、今回ばかりは私の散歩風景そのままです(笑)
近くのブックオフで「ソフィーの世界」を見つけました。哲学の入門書で15年ほど前のベストセラーと記憶していますが、未だ読んだことがありません。パラパラと読み始めてみると、これがなかなかおもしろそう。ミステリー仕立ての西洋哲学史概説という趣きでしょうか。とても分厚い本で、手に持って読むのも重いなぁ、と二の足を踏んだものの、帯に書いてある 『世代を超えて読まれている哲学ファンタジー「あなたはだれ?」』 『世界で一番やさしい哲学の本』 というキャッチフレーズに魅かれて買ってしまいました。ただいま半分ほど読み終えましたが、わかりやすく書いてあるとはいえやはり哲学は難解です。読み進んでいくにつれて次第にややこしくなり、ついていくのがやっとという感じです。
なんといってもこの本、105円でした。持ち帰って重さを計ってみると約800gあります。100gあたり13円、全部で660ページちょっとですから、単純計算で1ページあたり0.16円ほどです。…こういう計算って哲学じゃないのかな?(笑)
私にとって、「わかりやすい哲学の本」だったかどうかはともかく、「やすい哲学の本」であったのは間違いありません。
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