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2013年2月20日 (水曜日)

蒲団着て寝たる姿や東山(嵐雪)

服部嵐雪の句、

「東山晩望」

蒲団着て寝たる姿や東山】(ふとんきてねたるすがたやひがしやま)

を鑑賞します。

(意訳)京都東山連峰は、人が蒲団をかぶって寝ている姿のように見える。

なんでもない句にもかかわらず、嵐雪の句の中ではもっとも知られています。とある冬の日、この句の風景を写真に撮ろうと、賀茂大橋まで出かけてみました(ただし「晩望」ではなく「夕望」)

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今出川通の鴨川にかかる橋が賀茂大橋です。大文字送り火のときには、この橋から「大文字」、妙法の「法」、そして「舟形」がよく見えます。(妙法の「妙」はちょっと移動しなければ見えません)

蒲団着て寝たる姿とは、比叡山が頭で、左から右へなだらかな斜面を描いているのを模したといわれています。人口に膾炙した句だけあって、実際見てもなるほどと思わせます。写真の日は天候がイマイチで、比叡山の姿がはっきりしなかったのが残念でした。

東山にはいろいろな歴史的背景があります。思いつくままに挙げてみても、「鹿ケ谷(平家打倒の謀議)」、「粟田口(京の七口のひとつ、しばしば戦場になった)」、「鳥辺山(葬送地)」、「清水(観音)」など、すべて東山です。嵐雪の頭には祇園の茶屋のこともあったでしょう。それらをひっくるめて、蒲団着て寝たる姿と、軽く表現したところが俳諧です。

ふとんきてねたるすがたやひがしやま

なんといっても語呂がいいです。二三回口にすれば誰でも覚えることができます。この句が有名になった一番の理由ですね。

【543】

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