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2013年3月 2日 (土曜日)

雛祭二日の宵ぞたのもしき(子規)

ひなまつりを前に、正岡子規の句を鑑賞します。

雛祭二日の宵ぞたのもしき】(ひなまつりふつかのよいぞたのもしき)

子規句集(岩波文庫)より見つけました。この句、表向きは豪華な雛飾りを頼もしいと見てとったようです。頼もしきとは、信頼できる、心強いの意味です。雛壇最上部の男雛・女雛のあでやかな姿が、明日の雛祭を控えて頼もしい雰囲気を漂わせているわけです。ところがこの句、たのもしき二日の宵ぞ雛祭 と、逆に読んでみるとおもしろいです。そうするとたのもしきを「楽しい」の意味にも取れます。それが二日の宵ぞです。二日の宵が楽しいというのです。何で二日なのかというと、あくる日が雛祭だからです。雛祭当日よりむしろ前日に、みんなで雛飾りの前で遊ぶことが「楽しい」と言うわけです。

子規は、たのもしきに「頼もしき」と「楽しき」の両方の意味を持たせているように思います。すなわちダジャレです。月並み臭ただよう、いかにも子規らしくない句ですね。明治26年の作品ですから、子規が寝たきりになる前の比較的初期の作品ですね。

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さて、わが家では二日の宵にささやかな買い物をしました。「ひなあられ」です。

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