富士に傍て三月七日八日かな(伊藤信徳)
芭蕉と同時代の京都の俳人、伊藤信徳(いとうしんとく)の句を鑑賞します。
【富士に傍て三月七日八日かな】(ふじにそうてさんぐぁつなぬかやうかかな)
「旅行」との前書きがあります。伊藤信徳は裕福な商人で、商売のために京都と江戸の間を行ったり来たりしていました。江戸では芭蕉・山口素堂などと交流があったそうです。この句は意訳の必要のないわかりやすい句ですね。「三」「七」「八」と数字を三つ詠み込んだところが眼目です。富士=不二と考えれば「二」も含まれることになります。
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さて、写真はipadの画面です。
↑これは何でしょうか?
↑富士山でした。本日三月八日。信徳を真似て富士にそうてみました。ジグソーパズルで。まぁ、こういう鑑賞の仕方もありかな、と。難しかった~(笑)
【559】
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