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2013年3月24日 (日曜日)

旅人の鼻まだ寒し初ざくら(蕪村)

蕪村の句、

旅人の鼻まだ寒し初ざくら】(たびびとのはなまださむしはつざくら)

を鑑賞します。

(意訳)旅人の鼻が赤らんでいるそんな寒さの中、早くも初桜が咲いているのを見つけた。

花冷えとは言うけれど、こんな寒さの中でも桜が咲くのは、いよいよ本格的な春が近づいているからだなぁ…との意味でしょうか。「寒し」は、「鼻」が寒い、「花」にはまだ寒い、の両方にかかっています。蕪村作と聞かされなければ「ふん」と鼻で笑われそうな、つまらない滑稽句です。ただ、「旅」「鼻」「まだ」「寒し」「初」「桜」とすべてa音でつながっているので、語呂はいいですね。

ーーーーー

さて、京都市内の桜が次々と開花している中、散歩途中の公園はまだつぼみでした。

5751_3

せっかくなので、手の届く枝を手元に寄せて撮影してみました。

5752

なんのこっちゃ(笑)

【575】

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