われただたるをしる(龍安寺にて)
好天のある日、龍安寺に行きました。
訪れたのは平日の午後でしたが、大勢の観光客でにぎわっていました。
方丈の石庭には、人の列ができていました。修学旅行の中学生と、外国人の姿が目立ちます。
人をよけて前列に出てみました。教科書に載っている、あの有名な枯山水の庭です。エリザベス女王も絶賛したという「The Rock Garden」です。縁側からしばらく眺めてみました。
石庭の模型、ミニチュアが展示してありました。『この石庭の意味は謎に包まれており、見る人の自由な解釈に委ねられています』 と、パンフレットに書いてあります。う~ん…、私には何もわかりませんでした。
となりに苔の庭がありました。こちらには座って鑑賞する人もないようです。結構いい感じの庭なのに残念です。
水戸光圀が寄進したという蹲踞です。蹲踞(つくばい)とは茶室に入る前に使う手水鉢のことだそうです。
写真ではよく見えませんが、真ん中の口を利用して、まわりに 『吾唯知足(われただたるをしる)』 と書いてあります。その心は 『満足することを知っている人は貧しくても幸せであり、満足することを知らない人はお金持ちでも不幸である』 ということだそうです。人間、欲望にはキリがありません。さすがは天下の副将軍、ご老公様はおっしゃることが違います。石庭よりも、こちらの方が印象に残りました。
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というわけで吾唯知足。今回はこのへんで満足して終わります(笑)
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