« われただたるをしる(龍安寺にて) | トップページ | 心だに誠の道にかなひなばいのらずとても神やまもらむ(菅原道真) »

2013年5月24日 (金曜日)

手を延て折行春の草木哉(園女)

江戸時代の女性俳人、斯波園女(しばそのめ、1664-1726)の句を鑑賞します。

手を延て折行春の草木哉】(てをのべておりゆくはるのくさきかな)

ーーーーーーーーーー

同じ野中より、駕籠にかきのせられて」との前書きがあります。作者は伊勢の生まれで、芭蕉の弟子です。この句は夫 (医師で俳人の斯波一有) と大和路を旅したときに詠んだものだそうです。駕籠に揺られて進んで行く道は、道端の草花に手が届くほどの細道だったのでしょうか。当時の旅の様子、大和路の風景が眼に浮かびます。季語の「春」が効いています。これが夏ならば、草ボーボーのジャングルです。秋では枯れ草の寂しさが出てしまいます。明るく折り取るには、まさに「春の草木」はぴったりのイメージです。素朴でさりげない作品ですが、日本人の季節感をくすぐる一句だと思います。

ーーーーー

さて、先日府立植物園を訪れた際、温室に白とピンクの花が枝垂れていました。

6361

きれいな花を見つけると、触れてみたくなるのは江戸時代も現代も同じです。

6362

記念写真に園女の句を入れてみました。とはいえ、折り取ってはいけません。手に触れて写真に撮るのが精一杯です。園女の句を借りるなら、せいぜい『手を延べて見て撮る春の草木かな』です(笑)

6363

この花はフクシアという南米原産の花でした。

【636】

« われただたるをしる(龍安寺にて) | トップページ | 心だに誠の道にかなひなばいのらずとても神やまもらむ(菅原道真) »

勝手に鑑賞「古今の詩歌」」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 手を延て折行春の草木哉(園女):

« われただたるをしる(龍安寺にて) | トップページ | 心だに誠の道にかなひなばいのらずとても神やまもらむ(菅原道真) »