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2013年7月12日 (金曜日)

鉾処処にゆふ風そよぐ囃子哉(太祇)

6853_2(菊水鉾)

鉾処処にゆふ風そよぐ囃子哉】(ほこしょしょにゆうかぜそよぐはやしかな)

 炭太祇の句です。祇園祭宵山の景とされます。通りに面した二階からながめているのでしょうか。夕風に吹かれていると華やかな祇園囃子が聞こえてくる、というのです。祇園祭の雰囲気をうまく表現した、なかなかオシャレな句です。

 とはいえ、このまま解釈したのではおもしろくありません。当ブログのカテゴリーは“勝手に鑑賞”です。この句の「処処」は「暑暑」に通じ、「囃子」は「林」に通じます。そこに注目して意訳すると…

【「暑い、暑い、ホンマに暑い!と言いながら、夕涼みをしているとコンチキチンのお囃子が聞こえてきた。にぎやかなことやなぁ。今日は宵山か。道理で涼しいハズや。囃子だけに林の中にいるみたいなんちゃって」】

 となります(笑)

ーーーーー

 さて、本日四条通を通ると、鉾が立っていました。

6851_2(長刀鉾)

 現代においては特に宵山にこだわることもありません。今年(2013年)は13日が土曜日なので、宵々々々山から四条通かいわいは多くの人出でにぎわいそうです。祇園囃子にしても、鉾からだけでなく四条通に面したお店やデパートなど、いろんなところから流れてきます。残念ながら、『ゆふ風そよぐ囃子哉』の風情は、もはや人ごみの中に失われてしまった感があります。

6854(函谷鉾)

【685】

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