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2013年8月23日 (金曜日)

とある日、風呂場にて。

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「あなた! 蚊が出たよ! 蚊! 蚊!」

「大きな声出して、どうした?」

「ちょっとこっち来て。お風呂のタイルに大きな蚊が止まってるの」

「そんなもの自分で殺せばいいでしょう」

「上の方に居るから届かないのよ」

「仕方ないなぁ、どれどれ…、あ、ホントだ。大きな蚊だね」

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「早くなんとかして」

「ダメダメ、この蚊はブログに載せないと。実は蚊を詠んだいい句があるんだ。ちょうどネタに困ってたところだし、待っててよ、カメラ持ってくるから」

「もー、いい加減にしてよ! 何かと言えばブログブログって、くだらない。隣の家の塀じゃあるまいし

「バ~カ。それはブロックでしょ。どっちがくだらないかわかったもんじゃない」

「それより早くなんとかして! でないと、お風呂に入れないよ」

「OK! とれた

「よかったぁ、それでこそ一家の主だわ。ブツブツ言わずにすぐに取ってくれればいいのよ」

「いやいや、写真に撮れた

「じぇじぇじぇ!!! なにそれ~、このオタンコナス!」

ーーーーー

 というわけで、芭蕉の門人李由(りゆう)の句を、身を持って鑑賞した次第。

蚊の声の中にいさかふ夫婦かな】(かのこえのなかにいさかうめおとかな)

7274(笑)

【727】

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