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2013年9月18日 (水曜日)

白妙の衣の袖を霜かとて払へば月の光なりけり(藤原国行)

 後拾遺集より藤原国行の歌です。

 「題しらず」

白妙の衣の袖を霜かとて払へば月の光なりけり

(しろたえのころものそでをしもかとてはらえばつきのひかりなりけり)

(意訳)衣の袖が真っ白なので、霜が降りているのかと思って払ってみたら、ハハハ…月の光だったよ。

※白妙の衣=白地の着物

ーーーーー

 作者の藤原国行は生没年未詳、平安時代中後期の人のようです。後拾遺集に五首採られています。どうやら地方暮らしが長かったようで、なかなか官位の上がらないのを嘆く歌もあります。

 百人一首にも採られている『心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花』(凡河内躬恒)は、白菊の花の色と霜の色が同じで見間違えた、という趣向ですが、この歌は、それ以上にキザな歌です。

 いくら“秋は月”といっても、ここまで理屈っぽく詠んでしまうとさすがにあきれてしまいます。当時の人々にはウケたのかもしれませんけど、現代人の感覚ではつまらないだけです。衣服が白く見えるのを、霜が降りたと勘違いして払い落とすなど、どう考えてもありえないですよねぇ(苦笑)

【753】

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勝手に鑑賞「古今の詩歌」」カテゴリの記事

コメント

返歌 白妙…に因んで短歌一首です、

白妙の淡雪を欺く程の隣る女(をみな)の白(しら)らかな股

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