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2013年9月30日 (月曜日)

欠け欠けて月もなくなる夜寒哉(蕪村)

 蕪村の句です。

欠け欠けて月もなくなる夜寒哉】(かけかけてつきもなくなるよさむかな)

(意訳)(八月十五夜から)月は日に日に欠けて、とうとう見えなくなってしまった。夜寒が身に沁みる季節になったことだ。

 十五夜の満月から次第に月が欠けてきて、月の出の時間も遅くなってくる。結局今宵は月を見ることもかなわない夜になってしまった。そういえば寒くなってきたなぁ…、ということです。

 月の満ち欠けは毎月繰り返されることで、どぉってことないはずです。でもこの句、どこか心に残ります。たぶん「夜寒」が効いているからです。仲秋の名月のころはまだ寒さを感じることはありません。それが、朝晩の冷え込みからはじまって、あたかも月が欠けていくのに呼応して秋が深まってゆきます。一句の「欠け欠けて」は、季節の移ろいを象徴的に表しています。

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 九月も末日になりました。今宵は旧暦でいえば8月26日。16日が十六夜の月、17日が立待ち月、18日が居待ち月、19日が寝待ち月です。じゃぁ、26日は? 調べてみると、一部には26夜月という言い方もあるみたいですけれど、普通は20日を過ぎると、すべて「二十日余りの月」です(笑)

 今夜の京都の月の出は1時過ぎとのこと。外へ出て空を見上げても月はなく、まさに夜寒が体にこたえます。

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