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2013年9月 6日 (金曜日)

恋すればわが身は影になりにけりさりとて人にそはぬものゆゑ(よみ人しらず)

 古今集巻十一528番、よみ人知らずの歌を鑑賞します。

恋すればわが身は影になりにけりさりとて人にそはぬものゆゑ

(こいすればわがみはかげになりにけりさりとてひとにそわぬものゆえ)

(意訳)恋をしたら私の体は、やせ細って影のような存在になってしまった。とはいっても、恋しいあの人に(影のように)添えるわけではないのだけれど。

 作者は恋の病を患っています。以下、名も知れぬ作者の思いを、作者に代わってつぶやいてみます。

 『恋しい人のことを毎日考えています。片思い? そうかもしれない。ただ好きで好きで、あの人以外は何も要りません。もちろん食べ物も。だから、どんどん痩せていきました。友達からは、「どうしたの最近影が薄いけど」 って言われる日々です。そう、私は影のような存在になってしまった。でも、影ならばいつも好きな人と一緒のはずじゃないの? 四六時中一緒にいるのが影じゃないの? 私はひとりぼっち。 どうして? どうして? おかしいじゃない! 影なのに添えないなんて!』

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 悲しい歌ですね。

【741】

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