« 上行と下くる雲や秋の天(凡兆) | トップページ | 蜘蛛何と音をなにと鳴く秋の風(芭蕉) »

2013年9月22日 (日曜日)

月夜よし夜よしと人に告げやらば来てふに似たり待たずしもあらず(よみ人しらず)

 古今集恋四692、よみ人しらずの歌です。

月夜よし夜よしと人に告げやらば来てふに似たり待たずしもあらず

(つきよよしよよしろひとにつげやらばこちょうににたりまたずしもあらず)

(意訳)『きれいなお月さまの出ている、すばらしい夜だわ』 なんて(あの)人に告げてやったら…、それは『来て』って言ってるのと同じね。ま、待っていないわけでもないんだけど。

ーーーーー

 本当は、「来て!」ってストレートに言いたいのにねぇ。平安時代の女心は屈折しているんですねぇ(笑) 「待たずしもあらず」の二重否定が効果的に働いていて、「待ってるのか待ってないのか、どっちやねん!」って感じかな。万葉集にはこのような歌が多いですけど、古今集の作品にしては珍しいと思います。どこかユーモラスで憎めません。ちょっと笑えます。

【757】

« 上行と下くる雲や秋の天(凡兆) | トップページ | 蜘蛛何と音をなにと鳴く秋の風(芭蕉) »

勝手に鑑賞「古今の詩歌」」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 上行と下くる雲や秋の天(凡兆) | トップページ | 蜘蛛何と音をなにと鳴く秋の風(芭蕉) »