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2013年10月17日 (木曜日)

青空に指で字をかく秋の暮(一茶)

 小林一茶、「七番日記」にある句です。

青空に指で字をかく秋の暮】(あおぞらにゆびでじをかくあきのくれ)

 この句、一茶にしては異色作です。虚空に心を吸い取られた景を詠んだロマンチックでセンチメンタルな句と、もっぱらの好評価です。ある意味、一茶らしからぬストレートな句です。

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 …とはいえ一茶のこと。何か裏の意味があるに違いないと思った私は、その真意を探るべく、実際に真似てみることにしました。秋の夕暮れ、青空に向かって字を書けばいいのですから、すこぶる簡単です。

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 ↑まずは近くの公園で。

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 ↑次に京都駅近くの交差点で。

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 ↑そしてお寺の門前で。

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 ↑最後に大阪駅前のビルの谷間でもチャレンジしてみました。いずれの場所もきれいな青空に向かって指で字を書いてみました。たしかに気持ちよかったです。でも、この句はロマンチックでも、センチメンタルでもないことがわかりました。

 というのは、どこでやっても通行人から、「このおじさん、ちょっとおかしいんじゃないか?」 と怪訝そうな顔をされるのです。避けて通って行くくらいならまだしも、中には、『どうされました? 私には何も見えないですけど…』 と、横に立って指先の方向を見つめる人もいました。

 なので、この句の心境に近付こうと真似されるときは、だれも見ていないところで実行されることをおススメします。人前だと、結構恥ずかしいです。やっぱり一茶の句はどこかひねくれています(笑)

※まぁ、こんな鑑賞の仕方があってもいいのではないかと思います。当ブログのカテゴリーは「勝手に鑑賞」です。念のため。

【782】

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