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2013年10月28日 (月曜日)

山鳥の枝踏みかゆる夜長哉(蕪村)

 蕪村の句です。

山鳥の枝踏みかゆる夜長哉】(やまどりのえだふみかゆるよながかな)

意訳:秋の夜長といえば、“山鳥”を思い出すけれど、これだけ夜が長いと、山鳥も足を踏みかえずにはいられないだろうなぁ。

 蕪村全集(講談社刊)によると、兼題「長夜」で詠まれたものだそうです。句会で披露された、空想の作品です。

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 お題を聞いた蕪村は、柿本人麻呂の、【あしびきの山鳥の尾のしだり尾のながながし夜をひとりかも寝む】 を思い浮かべました。古来より、長夜(夜長)の象徴といえば山鳥です。

 …山鳥が木にとまっている。山鳥の尾は長い、秋は夜も長い。「ながながし夜をひとりかも寝ん」とはいうけれど、山鳥は朝まで何時間枝にしがみついていなければならないのだろう。いつまでも同じ姿勢でいるのは、さぞ辛かろう。尾も重かろう。さりとて寝がえりを打つこともできない。せめて足を交互に踏み変えて、疲れを癒さずにはいられないだろうな…。

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 眠そうな山鳥が細目をあけて、足を交互に踏み変えている姿が目に見えます。もしや、頭を左右に振って首の骨をポキポキと鳴らしているのではないかとまで想像したら、ホント大笑いです。さすがに蕪村、笑いのレベルが高い! 百人一首の元歌は誰でも知っているだけに、パロディであることはすぐにわかります。一座の者は大ウケだったのではないでしょうか。某番組の大喜利なら、座布団一枚間違いなし…かもね(笑)

(勝手な鑑賞であることをお断りしておきます)

【793】

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