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2013年11月 3日 (日曜日)

登岳陽楼(杜甫)

 先日、京都御所の一般公開に行った際、御学問所のふすまに「岳陽楼図(原在照筆)」が描かれていました。岳陽楼といえば、まず思い当たるのが杜甫の詩です。「登岳陽楼」を鑑賞します。

「登岳陽楼」(がくようろうにのぼる)

昔聞洞庭水(むかしきく どうていのみず)

今上岳陽楼(いまのぼる がくようろう)

呉楚東南坼(ごそ とうなんにさけ)

乾坤日夜浮(けんこん にちやうかぶ)

親朋無一字(しんぽう いちじなく)

老病有弧舟(ろうびょう こしゅうあり)

戎馬関山北(じゅうば かんざんのきた)

憑軒涕泗流(けんによれば ていしながる)

(意訳)洞庭湖という大きなみずうみの名前は昔から聞いていた。今、湖畔の岳陽楼に上ってみた。呉国と楚国を東と南に引き裂き、天地は昼も夜も湖に浮かんでいるかのようだ。親戚や旧友からは一通の便りもない。老いて病気がちの身には、一そうの小舟があるだけ。関山の北では、今なお戦争が続き、こうして欄干によりかかっていると涙が流れてくる。

ーーーーー

 杜甫57歳、死の2年前の作品です。いいですねぇ。私のような素人でもすばらしい詩であることがわかります。絶唱と言われるこの詩、大好きです。

7992(御学問所)

7991(下段の間)

 御学問所のふすま絵は、縁先から見るだけで細部まで鑑賞できないのが残念でした。筆者の原在照は江戸時代末期の宮廷絵師とのこと。百数十年前の作品とは思えない見事な色彩でした。ぜひ、昇殿して見てみたいものです。というか、

「一度でいいから殿上人と呼ばれてみたい…」

 なんちゃって(笑)

【799】

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