かぞへ日は親のと子とは大ちがひ(古川柳)
2013年12月16日。今年も残すところ半月となりました。街はいよいよ年の瀬の雰囲気です。商売人にとって師走はかきいれどきです。お歳暮商戦をはじめとして、一年中でもっとも仕事に追われる季節です。多忙な師走を乗り越えないことには、気持ちよく新年を迎えることはできません。誹風柳多留に次のような古川柳があります
【十二月人をしかるに日をかぞえ】(じゅうにがつひとをしかるにひをかぞえ)
この句は、御用納めまであと何日と指折り数え、こんなことでは年内に仕事を終わらすことができないと、使用人を叱咤激励する商家の主人を詠んでいます。また、
【かぞへ日は親のと子とは大ちがひ】(かぞえびはおやのとことはおおちがい)
というのもあります。お年玉に期待して『もういくつ寝るとお正月』とはしゃぐ子供と、借金の返済に追われ『大みそかまであと何日』と焦っている親と、同じ指折り数えるにしても、そのこころは大違いというわけです。
『早く来い来いお正月~♪』 なんてのんびりと歌っていられるのは子供だけで、大人たちのなんともせわしない年末の風景は、江戸時代も現代も変わらないようですね。
【842】
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