« 苦吟(杜荀鶴) | トップページ | 蟹(藤井竹外) »

2014年1月28日 (火曜日)

足が出て夢も短かき蒲団かな(炭太祇)

足が出て夢も短かき蒲団かな】(あしがでてゆめもみじかきふとんかな)

ーーーーーーーーーー

 太祇句選にある句です。気のおけない友人宅にでも泊まりに行ったのでしょうか。

 夜更けまでさんざん飲んで語り合った後、さあ寝ようと用意してくれた蒲団が、いかにもちんちくりんで短い。

 『何や、この蒲団、えらい短いなぁ。今夜はこれで寝るんかいな。これやったら、見る夢も短いやろなぁ』

 というのです。さすが炭太祇、笑いのポイントをつかんだ見事な滑稽句です。

ーーーーー

 この句を鑑賞しているとき、ある人に 「この句に詠まれている短い蒲団は、敷布団、掛布団のどちらでしょうか?」 と質問されました。

 「敷布団か掛布団か、…う~ん、わからないなぁ。たぶん両方じゃない?」

 「ブー。残念でしたぁ。“夢も短かき蒲団”でしょ。ゆめもみじかきふとん…みじかきふとん…みじかけふとん・・・みじかけぶとん・・・、というわけで掛布団でした~」

「何やそれ! しょうむな!」

8851

(苦笑)

【885】

« 苦吟(杜荀鶴) | トップページ | 蟹(藤井竹外) »

勝手に鑑賞「古今の詩歌」」カテゴリの記事

へたな話」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 足が出て夢も短かき蒲団かな(炭太祇):

« 苦吟(杜荀鶴) | トップページ | 蟹(藤井竹外) »