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2014年2月12日 (水曜日)

梅の花香ながらうつす筆もがな(紹巴)

 安土桃山時代の連歌師里村紹巴の句です。

梅の花香ながらうつす筆もがな】(うめのはなかながらうつすふでもがな)

(意訳)この梅の花を香りごとうつすことのできる、そんな筆があればいいのになあ。

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 建国記念日の昨日、北野天満宮を訪ねました。

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 梅苑は今月8日から公開されていますが、苑内は閑散としていました。二月に入ってからの寒波の影響で、昨年と比べて開花が遅れているようです。香りを楽しむにはまだ早過ぎました。

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 そんな中、本殿裏の雲龍梅だけが三分咲きの状態でした。今月25日の梅花祭のころには見ごろを迎えると思われます。それまでに梅を詠んだ句を探しておくのも、梅を愛でる喜びのひとつです(笑)

 というわけで紹巴の句、眼目は「うつす」にあります。「香りを移す筆」と「花を写す筆」を掛けてあります。「梅の花」は天満宮での嘱目でしょう。学問の神様である天満宮は書き初めでも知られていますので、「」が生きてきます。結句の「もがな」はいわゆる切れ字18字のひとつで、作者の希望、実現を願う気持ちを表します。ことば遊びをベースにしながらも、それなりに風情を感じる一句だと思います。

【900】

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