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2014年3月15日 (土曜日)

落梅に風は無実を北野かな(重頼)

 犬子集より重頼の句です。

「北野にて梅花の散を見て」

落梅に風は無実を北野かな】(らくばいにかぜはむじつをきたのかな)

意訳:(北野天満宮にて梅の花が散るのを見て)梅の花が落ちるのは風が悪いわけでもないのだが…、もしや風は無実の罪をきたのかな?

 「北野天満宮」→「落梅」→「風」→「無実」→「着たの」というループ式のダジャレ、言葉遊びです。結句「きたのかな」に「(感嘆符)」と「(疑問符)」の両方をかけていることで、思わず笑いを誘います。

 作者松江重頼(まつえしげより、1602-1680)は、江戸時代前期の俳人で松江生まれの商人ともいわれます。俳諧は貞徳門です。この句のとられている犬子集の撰に同門の野々口立圃とともにあたりますが、途中で選句の問題で立圃と不和になり、結局単独で刊行することになります。

 現代人の感覚からすれば、犬子集は言葉遊びの滑稽なものばかりが目について、選句でもめるような作品は少ないように思います。ただ、俳諧(笑い)に対する真摯な姿勢には頭が下がります。こういう句は、馬鹿馬鹿しいけれどもウケるんですよねぇ(笑)

9311_3 (北野天満宮にて)

【931】

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