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2014年4月 6日 (日曜日)

見かへればうしろを覆ふ桜かな(樗良)

 江戸時代中期の俳人樗良の句です。

見かへればうしろを覆ふ桜かな】(みかえればうしろをおおうさくらかな)

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(意訳)今まで歩いてきた道を振り返ると、そこには我が身を覆い尽すような見事な桜の風景があった。

 作者は「桜のトンネル」を歩いてきました。両側の桜は美しいものでした。ところが、後ろを振り返ると、今たどってきた道が全く違った風景を見せてくれていることに気づきます。それは自分の後ろから覆いかぶさるような見事な桜並木でした。

 実際、同じ風景でも反対側から見たときに全く違う印象を受けるのはよくあることです。この句は「覆ふ桜」と大げさに言ったところに眼目があります。作者の一瞬の感動が込められています。印象鮮明です。

 三浦樗良(みうらちょら、1729-1780)は伊勢志摩の人。京都にも住んで蕪村や几董とも交流がありました。天明の中興俳諧の一翼を担った有力俳人です。

9531(二条城夜桜)

【953】

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