« 立て見よ敷物はなし春の月(毛吹草) | トップページ | 梅の木の心しづかに青葉かな(一茶) »

2014年5月 4日 (日曜日)

はいかいの花や四ひらの紙屋川(京童より)

9811(紙屋川)

はいかいの花や四ひらの紙屋川】(はいかいのはなやよひらのかみやがわ)

(意訳)俳諧は四枚の懐紙(四ひらの紙)に記す。それで言えば、平野・紙屋川のあたりは、俳諧の花と呼ぶにふさわしいところだなぁ。

ーーーーーーーーーー

 京都で最初の名所案内記ともいうべき「京童(1658年刊)」にある句です。中川喜雲によってあらわされました。この句は「紙屋川」の項にあり、おそらく著者喜雲の作と思われます。紙屋川というのは北野天満宮の西側を流れる川で、かつて紙を漉いたことから紙屋川と呼ばれています。

9812(紙屋川)

 この句、紙屋川のシャレであることはすぐにわかっても、「はいかいの花や四ひらの」が、何を言っているのか理解できませんでした。『此あなた平野なれば。右の句中に立入侍る也』との添え書きを見て、ようやく理解することができました。

9815(平野神社)

 「四ひらの紙屋川」には単に紙屋川だけでなく、紙屋川の流れる「平野」という地名も入っていたのです! 平野といえば平野神社のあるところです。だいたい北野天満宮の西北を指します。

9814 

 俳諧は4枚の懐紙に記録するから「四ひらの紙」です。…『なるほど! 俳諧の花や四”平野・紙屋川” かぁ。よくぞ考えたものだなぁ』

9813(4ひらの紙と紙屋川)

 この句を鑑賞されても、たいていの方はおもしろくないでしょうけど、私のような地元民には大うけです。350年以上の時を経て、ひとり声をあげて笑ってしまいました。中川喜雲という人、なかなかやりますね~(笑)

【981】

« 立て見よ敷物はなし春の月(毛吹草) | トップページ | 梅の木の心しづかに青葉かな(一茶) »

勝手に鑑賞「古今の詩歌」」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: はいかいの花や四ひらの紙屋川(京童より):

« 立て見よ敷物はなし春の月(毛吹草) | トップページ | 梅の木の心しづかに青葉かな(一茶) »