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2014年5月 5日 (月曜日)

梅の木の心しづかに青葉かな(一茶)

 一茶の句を鑑賞します。

梅の木の心しづかに青葉かな】(うめのきのこころしずかにあおばかな)

(意訳)早春の候、満開に花を咲かせた梅の木も、初夏の青葉のころになると、心静かに眺めることができる。

 春のやってきたことをいち早く教えてくれる梅の木は、「春告草」とも呼びます。桜と違って梅の花は、満開のときよりも一輪・二輪と咲き始めのほうに風情があると言われます。たしかにその通りで、長かった冬が終わり、春を迎えるという高揚感がわれわれの心をとらえます。そんな梅の木も今や青葉となり、あのワクワク感はどこへいったやら、心静かに愛でることができるというのです。一茶俳句集(荻原井泉水編、岩波文庫)によると、寛政4年、一茶三十歳ころの作品です。

9821(府立植物園)

 ↑連休中に訪れた府立植物園の梅林は、葉桜ならぬ葉梅でした(笑) なるほど、一茶のいう「心静かに」が理解できます。一茶らしからぬ素朴な表現ですが、なかなか味のある句です。

【982】

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