散残るつゝじの蕊や二三本(子珊)
俳諧七部集「炭俵」より、子珊(しさん、?~1699)という人の句です。
【散残るつゝじの蕊や二三本】(ちりのこるつつじのしべやにさんぼん)
(意訳)つつじの花は散ったが、蕊だけが二三本残っている。
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芭蕉の七部集の中でも「炭俵」は“かるみ”を実践した作品集とされます。難しい俳論はともかく、“かるみ”とは、要するにさらっと軽く詠んだ句ということです。たしかにつつじは、花びらが散って蕊(しべ)だけが残っているものをよく見かけます。この句は写実の句で、“かるみ”の例句のひとつなのでしょう。作者の子珊は江戸深川の人とのこと。

この句、私のような俗なおじさんには、イマイチ余情がなくておもしろくないです。そこで、次のような話をこしらえました。
問:『ひとつの花に蕊が二三本残っているとして、このとき子珊の見た蕊は全部で何本だったでしょうか?』
答:『12本です。名前が“しさん”だけに、“しさん じゅうに”…なんちゃって(笑)』
(※当ブログのカテゴリーは、「勝手に鑑賞」であることをお断りしておきます)
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